恐れを焼き尽くせ

2006年10月15日
夢を見ない寮での夜 時計の音だけがカチコチ響く
僕は音のない部屋からそっと忍び出る
煌々と照らす月が迫り その光は
幽霊のような僕の影を溶かして
緩慢な陰鬱を滲み出させる

毎夜何本もの血まみれの剣が踊る
その踊りで思い出す
まだ僕は生きているということを

恐れを焼き尽くせ
僕はかつて恐怖の神から逃げ出そうとした
でも彼は僕を絶望の鎖に繋いだのだ

恐れを焼き尽くせ
僕はその絶望の鎖をきっと引きちぎってみせる
そして駆け出すのだ
また太陽の光が見えるところまで

僕はまた顔をあげて太陽の下を歩いてみせる

ああ、絶対取り戻すんだ
恐怖はそのままで置いておいたとしても
あの太陽に綱をつけて引っ張ってくるんだ
どこかへ行ってしまわないように

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